東京久栄は1953年、塩田事業における海水を取り入れるためのパイプライン工事を請け負う企業として設立しました。その後、経済成長に伴って舞台は塩田から発電所や製鉄所などでの取放水設備へと移行。公害問題への関心の高まりと共に環境コンサルタントとしての業務も開始し、現在では自然環境との共存を目指して、高度な取放水設備や海洋インフラ構造物の維持管理などを行っています。
海の総合エンジニアリング企業として


海に囲まれた日本は、古くから海洋資源を様々な分野で利用してきました。60年以上前から海水の取水設備、放水設備の技術とノウハウを培ってきた東京久栄は、海の・水辺の・川や海の 総合エンジニアリング企業として、海の豊かさを守ります 。
エンジニアリング部門では取水設備および放水設備、クラゲ流入防止設備など海洋設備の設計や施工、海水を利用した水産施設の企画から施工管理、メンテナンスのほか、施設導入におけるシミュレーション解析などを行います。
また、環境コンサルタント部門において、現地の環境調査や分析などをもとに周辺環境に配慮しながら、維持や管理までを一貫して行っています。海洋環境保全の一環として藻場や干潟、サンゴ礁の再生事業などにも取り組んでいます。
専門知識に基づく水中メンテナンス事業にROVを活用


養殖施設などの海洋設備やダム設備などの水中構造物では、定期的な点検やメンテナンスが必要です。水中での作業は正確であることとともに、より安全であることが求められます。
東京久栄では、長年培われた海洋施設の施工や管理に関する技術、ノウハウを用いて水中構造物の調査や点検、損傷部分の補修や保全作業などを行っています。点検や補修業務は自社ダイバーが行うほか、ROV(水中ドローン)を活用した点検や環境調査も実施しています。
ROVは画像を撮影するだけではなく、水中にある対象物の計測、清掃までも行うことが可能です。ペンシルビームやイメージングソナーなどを搭載した各種のROVを保有しており、海洋施設や水環境の専門知識を持つエンジニアがオペレーションを担当します。
新技術で多様なメンテナンスを安全に効率的に


東京久栄では、1990年から水中点検ロボットを用いて水中構造物の点検や環境調査を行ってきました。近年急速に発展したドローン技術によって、さらに高度なROVを活用できるようになり、ダイバーの入ることができなかった箇所の点検や撮影が可能になると同時に、ダイバーが行っていた作業についても安全面や経済面を配慮してROVが効率的に作業を実施しています。
また、ROVでは点検しにくかった桟橋の下などのスペースには、水面を移動して調査を行う水上スライダーを開発。多様なニーズにこたえるべく技術革新を続けています。