2022年10月1日~2023年9月30日まで公開します。

ブルーカーボンを知ろう!
ブルーカーボンってなに? CO2吸収のメカニズムはなんだろう?
国土交通省 港湾局

浅い海域に海洋植物が生息する藻場や湿地・干潟、マングローブ林などは、地球温暖化の原因となるCOを吸収し貯留する働きを持つブルーカーボン生態系と呼ばれています。このブルーカーボン生態系は地球温暖化対策の新たな選択肢として世界的に注目されています。
国土交通省港湾局では、脱炭素社会に実現向けて、「カーボンニュートラルポート(CNP)」の形成を進めています。各地の港湾工事から発生する浚渫土砂等を活用し、藻場や干潟の造成等を行うとともに、ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度を活用した持続可能な藻場や干潟の再生・保全等の取組を試行的に行っています。
ブルーカーボン生態系を活用して藻場・干潟等を作りたい方、ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度を活用したい方など、ブルーカーボンに関心をお持ちの方は国土交通省港湾局ブースにぜひお越しください!

目次

ブルーカーボンってなに?

2009年10月に国連環境計画(UNEP)の報告書において、藻場・浅場等の海洋生態系に取り込まれた(captured)炭素が「ブルーカーボン」と命名され、吸収源対策の新しい選択肢として提示されました。
ブルーカーボンを隔離・貯留する海洋生態系として、海草藻場、海藻藻場、湿地・干潟、マングローブ林が挙げられ、これらは「ブルーカーボン生態系」と呼ばれています。

ブルーカーボン生態系の特徴とは??

・海草(うみくさ・かいそう)藻場って?
アマモ、スガモ等、主に温帯~熱帯の静穏な砂浜、干潟の沖合の潮下帯に分布しています。
・海藻(かいそう・うみも)藻場って?
コンブ、ワカメ、主に寒帯~熱帯の沿岸域の潮間帯から水深数十mの岩礁海岸に分布しています。

・湿地・干潟って?
海岸部に砂や泥が堆積し勾配がゆるやかな潮間帯の地形、水没~干出を繰り返します。
・マングローブ林って?
熱帯、亜熱帯の河川水と海水が混じりあう汽水域で砂~泥質の環境に分布、国内では鹿児島県以南の海岸に分布しています。

ブルーカーボンのCO²吸収のメカニズムって???

ブルーカーボン生態系による隔離・貯留のメカニズムは、大気中のCO₂が光合成によって浅海域に生息するブルーカーボン生態系に取り込まれ、CO₂を有機物として隔離・貯留します。
また、枯死したブルーカーボン生態系が海底に堆積するとともに、底泥へ埋没し続けることにより、ブルーカーボンとしての炭素は蓄積されます。岩礁に生育するコンブやワカメなどの海藻においては、葉状部が潮流の影響により外洋に流され、その後、水深が深い中深層に移送され、海藻が分解されながらも長期間、中深層などに留まることによって、ブルーカーボンとしての炭素は隔離・貯留されることとなります。

ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度の試行ってなに????

ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度の試行とは、藻場の保全活動等を行うNPO・市民団体等により創出されたCO₂吸収量をクレジットとし、CO₂削減を図る企業・団体等との間でクレジット取引を行うことです。
国土交通省では、脱炭素社会の実現に向けて、国際物流の結節点・産業拠点となる港湾において、「カーボンニュートラルポート(CNP)」の形成に取り組んでおり、その一環として、CO₂吸収源であるブルーカーボン生態系を活用した港湾・沿岸域における環境価値の創出に関する検討を進めています。

令和3年度に横浜港、神戸港、徳山下松港及び北九州港において、NPO等が藻場や干潟の保全活動により創出したCO₂吸収量について、企業等との間で試行的にクレジット取引されることとなり、その証書交付式(Jブルークレジット※1証書交付式)を開催いたしました。

ブルーカーボン生態系の活用を図るためには、SDGs等に取り組む企業からの関心を呼び込み、NPO・市民団体等による藻場の保全活動(例:アマモの移植)等を支援する新たな資金メカニズムの構築が必要であり、現在、ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度の構築に向けた試行を行っています。
※1:JBEから独立した第三者委員会による審査・検証を経て、JBEが認証・発行し、管理する独自のクレジットのこと

お問い合わせはこちら

国土交通省港湾局 「港湾:ブルーカーボンとは」

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